
長らくパンセクシュアルは、脚注や補足でしか語られないセクシュアリティだった。
どうやらこの本は日本語圏では初めて「パンセクシュアル」を冠した一冊になる。
(まえがきより)
なぜ人は一つの性別しか好きにならないことになっているのか?
バイセクシュアルやパンセクシュアルの立場から問う。
「バイ/パンセクシュアルは誰とでもセックスするんでしょう?」「男女どちらとも交際経験がなければ、バイセクシュアルといえないのでは?」「バイセクシュアルは二倍選択肢があってお得だよね?」といった誤解と偏見を解き、二元論を無効化する――あなたや私がありのままにパンセクシュアルであるために。
特別対談 東海林毅 青山薫 近藤銀河
【著者プロフィール】
作家、主夫。単著に『トランス男性による トランスジェンダー男性学』(大月書店、2021)、『男性学入門 そもそも男って何だっけ?』(光文社新書、2025)、『ラディカル・マスキュリズム 男とは何か』(大月書店、2025)。共著に『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』(明石書店、2023)、『トランスジェンダー入門』(集英社新書、2023)、『われらはすでに共にある 反トランス差別ブックレット』(現代書館、2023)などがある。
【目次】
まえがき――パンセクシュアリティを脚注からタイトルへ移す
第一章 問い
言葉について
素朴な疑問
対談①東海林毅さん バイセクシュアルとアロマンティックを生きる
第二章 経験
「バイセクシュアル」を知る前
私はバイセクシュアルだった
レズビアンバーへ
パンセクシュアルに、なる
感覚のズレ
男になったら
性同一性障害の診断
体を使った実験
男性学で考える
アセクシュアル化
政治的パンセクシュアルとしての目覚め
対談②青山薫さん バイセクシュアリティの見えない困難
第三章 理論
1 「性的指向」とは何か
性的指向の発見
パンセクシュアルは性的指向なのか
「性的」「指向」の再考
2 モノセクシズム
異性愛者の立場
同性愛者の立場
性愛規範、異性愛規範、モノ規範
3 同性愛者とは異なる課題
自認に至るプロセス
二重の差別
異性愛者特権?
バイセクシュアル消去
調査漏れ
歴史の抹消
メディアの表現・表象
不誠実というスティグマ
男性中心主義
対談③近藤銀河さん 変容するパンセクシュアル
第四章 パンセクシュアル宣言
ホモフォビアに抗う
フェミニズム運動である
二元論を無効化する
性別の決めつけを拒む
性別の序列化を拒む
時間を尊重する
あとがき


